少子高齢社会が加速している現在、医療のあり方も変わってきています。現代はいわゆる過渡期にあたるのだと思います。高齢者が増えて病院にも朝から高齢者の姿が多く見られるわけですが、気軽に病院に来れるのもちゃんと歩くことが出来る人になります。足や腰が悪くて歩けなくなっている人が病院に行こうとするとそれはかなりの労力がかかるわけです。そうした高齢者に向けて今、在宅医療の認知が進んでいます。
在宅医療は医師や看護師側が直接患者の自宅に向かい、そこで診察を行います。持ち物やスペース的にもそこまで大きな医療器具を持って行くことは出来ないので必要最低限のものを使います。ですから症状が安定している患者が主に希望すれば出来る医療のあり方ですが、患者の生活環境を見ることが出来るのでこうしたほうがいい、というアドバイスも出来るし、逆にここがこうだからここを痛めたのか、中々治らなかったのか、という疑問も解消出来て、医師にとっても満足度の高い治療時間になっています。また、最近では終末期を自宅で過ごす自宅療養をする人も増えているので、そうした人たちの検査も行います。いずれにしても状態が安定している人が在宅医療を選択することが出来るようです。今後さらに少子高齢社会は進んでいくとして、それを支える下の若い世代は数が少なくなっているのでいかに医療の現場でも少ない人で効率よく患者を看ることが出来るのか、というのは考えていかなければなりません。こうした在宅医療はこれからますます需要が多くなるでしょう。在宅医療を得意とする病院も増えてくるでしょうし、こうした医療の在り方に共感する医師や看護師の転職先として、様々な選択肢がこれから広がっていくことと思います。